なにもかんがえていないわけではない

カルチャー×企業プロモーション。仕事用の備忘録とか思ったこととか調べたこととか。

実際、フリースタイルってどんだけ流行ってるんだろうという話

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流行ってますよね。フリースタイル。僕も大好きです。

テレ朝で、「フリースタイルダンジョン」が放送始まったのが2015年の9月。これをきっかけに、特に今年からラップ系のプロモーションキャンペーンもめっちゃ見るようになりました。

 

新宿駅前に最前線のラッパー達を集めた、先日の参院選での18歳選挙権の周知キャンペーンイベント「TOHYO CYPHER」は東京都主催ということで、自治体レベルでさえ「ラップは若者にウケてるアツいカルチャーなんだ」という認識なのだと思います。

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 おそらく、今フリースタイルラップのブームがやってきたこと、「流行りモノ化」していることは、音楽が好きな人ではなくとも、なんとなく実感できるんじゃないかな~と思います。 

 

フリースタイルの人気を定量化してみる

で、実際、Googleの検索ボリュームを比較すると2016年の2月あたりからフリースタイルダンジョン」が天下の「ミュージックステーション」を上回りはじめています。ネットで強い興味関心を集めていることがわかりますね。

 

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・・・ただ、やはりこのジャンルはサブカルチャー 

上の図ではGoogleの検索ボリュームから「どれだけ検索されているか」を可視化していますが、

SNSでの話題数では、やはりAKB・三代目JSBといったマスコンテンツには届いていないようです。

 

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ただ、それでも東京都をはじめ、様々な企業のプロモーションにフリースタイルラップが活用されているのは、ただブームとして盛り上がっているというだけではなく、

企業がコンテンツとコラボレーションする際に、効果を発揮しやすい要素がこのフリースタイルラップにあるからと考えています。


企業が"シーン"とコラボレーションするメリット

まず一つは、コンテンツの核となる「楽曲=ラップ」が非常に柔軟に可変できるため、企業や商品の文脈をわかりやすく反映しやすいということ。

youtu.be

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そしてもう一つは「特定のアーティストによるブームではない」ということです。

こうしたジャンルのファンは”ある特定のアーティスト”というよりも、ジャンルに関わる複数のアーティスト達をチェックしています。そのため、「TOHYO CYPHER」や、LINEバイトのように複数のアーティストを巻きこみ"シーン"とコラボレーションすることが、共感につながります。

 こうして生まれた共感は「好きなアーティストのタイアップを通じて知った」というよりも「"シーン"を一緒に応援する理解者」として受け止められやすいのではないでしょうか。
人気コンテンツにぶら下がった一時的な関係性ではなく、「企業⇔ファン」という理想的な関係性に近いと思います。

 

ちなみに、ポップカルチャーマーケティングでは、カルピス「ゲンエキインタビュー」でLiSAさん、内田真礼さん、諏訪部順一さんといったアニメ文脈の"シーン"最前線の方々とコラボレーションすることで、カルピスの新しいファン開拓を行いました。

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 そんな感じで、"シーン"との良いコラボレーションが、企業・アーティスト・ファンにとって有意義で、もっと面白い世の中につながっていければなぁと思っている次第でした。